新聞がなせインターネットに乗り遅れ、業績を悪化させているか

AsymcoのHorace Dediuが新聞の現状について、どうしてこうもインターネットに乗り遅れて業績を悪化させているかについて述べています。

The integrated iPad news daily: Read all about it!

現在の新聞社は印刷工程の存在があまりにも巨大であることを紹介し、インターネット時代に適応するには全く新しい形の会社が出現する必要があるのではないかと結んでいます。

要するに新聞にとってのインターネットはClayton Christensen氏が言うDisruptive Innovationであって、新しい企業が主導権を取り、産業構造を変えるものだということです。逆の見方をすると、普通に言われる「良い経営」をしていると既存の新聞社は完全に追いやられてしまうということです。

Disruptive Innovationで主導権を取りうる新しい企業の例としては、Rupert Murdoch氏とSteve Jobs氏が準備していると噂されている”Daily”に期待が集まります。

この”Daily”はiPad専用で、印刷版もWeb版も用意しないそうです。そして毎週たったの$99で購読できます。ざっと今の日本の新聞(例えば日経電子版)のたった1/10の価格です。

これだけの低料金を実現するため、社員構成は今までの新聞社と全く違うものになります。完全にジャーナリスト主体です。100名ほどのジャーナリストとわずか8-10人ぐらいのテクニシャン。これだけの新聞社にするつもりだそうです。もちろん印刷機械等も必要ないので、設備投資も非常に少なく済むでしょう。

ほとんどジャーナリストだけの会社にして、印刷だとか営業、運搬等の業務を行わないということは、まさに新聞社としての本質への回帰です。購読者としては歓迎できることではないかと思います。

逆に日経電子版等が印刷版と比べてほとんど値段を下げられなかった理由は、やはり印刷版とインターネット版を両方抱えることによって生じる様々な内部矛盾にあったのではないかと想像されます。

最終的には記事の質が良いかどうかにかかっていますが、何しろ価格が魅力的なので、”Daily”の形ならかなりいけそうな気がします。