バイオの代理店に対する個人的な考え

バイオの買物.com を運営していると、インターネットを介したメーカーダイレクトのセールスモデルを狙っているのではないかと思われたりするみたいです。

米国などではメーカーが直接大学に研究用の製品を卸し、中間に代理店を挟まないセールズモデルが少なくとも大手メーカーでは主流です。

それに対して日本では、商売のほぼ100%が代理店を間に挟んで行われます。例えば商談の時点では代理店が全く絡まず、研究者とメーカーの間で商売の約束が取り交わされていたとしても、最後には代理店が中間業者として入るのが日本の形です。

「これはインターネット時代では時代遅れではないか」とか、「日本の試薬が高いのはこれが原因ではないか」とかいう議論はしばしば耳にします。

「インターネット時代だから、ネットでそのまま購入できる方が便利だ」という声も聞きます。

でも事態はもうずいぶんと複雑です。僕もあまり深く勉強していないのでドロドロしたところの理解は不十分ですが、僕が知っている範囲だけでも代理店はこの業界に深く根を下ろしています。そして普通に我々が考える中間業者とは比べようも無いほど重要な役割を果たしていると感じています。

このページでは、僕が今まで書いた関連するブログをリストアップしておきます。

私の代理店に対する考え方、そしてバイオの買物.comとしてのスタンスが理解してもらえればありがたいです。

  1. ライフサイエンスでの代理店(ディーラー)の役割 その1
  2. ライフサイエンス業界を元気にするヒント(前アップルCEO 原田泳幸インタビューから) : Apple社が1990年代後半に小売りを思いっきり絞り込んだことを参考に、小売りの重要さとメーカーが(リベートなど以外の形で)積極的に関わることの重要性を紹介しています。
  3. 参入障壁の幻想と、顧客が嫌がることに走る企業 : 代理店とうまくつきあわないとこの業界では製品を売るのはままなりません。これが新興バイオ企業の参入障壁になっている可能性を論じています。
  4. チラシと郵便物によるマーケティング(時代遅れ?) : 代理店を介して販促資料を顧客にまわしてもらうときのメーカーのフラストレーションについて書いています。
  5. バイオ業界の広告の費用対効果 (ROI) 推定 : 代理店によってチラシを配ってもらうことがこの業界では非常に有効なマーケティング媒体だという話。
  6. ウェブサイトでの調査が、店舗での購入に与える影響 : 必ず代理店を介するからといっても、ウェブサイトの重要性が減る訳ではないという話
  7. 日本の試薬・機器はなぜ米国より2-3倍 高かったりするか? : 日本の試薬・危機が高価なのは代理店のせいではないよという話。
  8. AppleのApp Storeとバイオの買物.com : Apple社のApp Storeがバイオの買物.comの目指している方向についてインスピレーションを与えてくれるという話。ただしソフトと違ってダウンロードするだけではないので、バイオの買物.comは販売は現時点ではパス。
  9. 小売りマージンの考え方とバイオ業界について勉強 : バイオの代理店は小売りとしてはマージンが少ないことを紹介しています。

最後に現時点の僕の希望を書きます。

僕は代理店はあるべきだと考えています。ただし、今まで以上に付加価値の高い仕事をして欲しいと思っています。その仕事の一つが研究用製品購入のコンサルタント的な役割だと思います。例えば保険の代理店とか、大手家電店舗とかは実際にそういう役割を担っています。お客様のニーズを聞き、そしてベストのものを(もちろんバイアスは入りますが)紹介してあげる役割です。そしてその際にバイオの買物.comがお役に立てばうれしいです。