デザイナーの法律知識は大丈夫か?

デザイナーの法律知識が非常に心配になってきた。

佐野研二郎氏がFNNに取材にこのように答えたようである。

それが、誰か特定の人のアイデアとして認められ、ほかの人が使えないということであれば、デザインの世界では、できないことがほとんどになってしまうと思いますし、わたしはそうではなく、ほかの誰が使っても、問題のないものだと思います
(強調は筆者)

著作権裁判を控えている佐野氏がこのようなことを語って良いのか。これは著作権を侵害したと自ら認めたように受け止められてしまわないか。これが非常に心配である。

佐野氏の言葉は事実上「他人のアイデアは無条件に使って良いと思う」とまで語っているようにさえ聞こえる。ということはベルギーの劇場ロゴだって「使って良い」と彼は判断したのだろう。これはまずい。法律的に言えば「依拠性」を自ら認めているから。「使った」とまでは言い切っていないものの、コンテキストを考えると非常に微妙なことを佐野氏は言ってしまっている。

ベルギーもアメリカのデザイナーも、すぐに弁護士に相談している。佐野氏には弁護士は付いていないのか。こんなことを言ったら不利だよって誰も言ってくれなかったのか。博報堂ではそういう教育もなく、顧問弁護士もいないのか。

佐野氏および大会組織委員会がここ数日沈黙していたのは、損害賠償問題を含め、裁判の行方、法律上の問題を検討しているからだと思っていた。それすらしていない可能性が出てきたわけで、これはいよいよ全面敗北になりそうな予感がしてきた。