価格.comの記事

バイオの買物.comがビジネスモデルとして最も参考にしているのは価格.comですが、カカクコム経営企画部広報室長との取材を通して、詳細に紹介している記事がありました (無料登録が必要)。

例によって、僕が感じたポイントを紹介します。

収益モデルその1:小売りサイトへの集客 (Pay Per Click)

価格.comのウェブサイトから、小売業者のウェブサイトへのリンクをユーザがクリックしたときに料金が発生する仕組みです。そのユーザが実際に購入したかどうかは関係ありません。

ちなみに、このモデルにおける事業者の対象は家電製品などを販売する店舗が多く、事業者は商品登録せずにカカクコム側が登録した商品マスターに対して価格登録(入札)する形式になっているのが特徴である(商品マスター自体は、価格.com側が人海戦術で登録しているとのことであり驚きの事実である!)

平成21年3月期 第1四半期決算短信においては売上高は485百万円でした。

バイオの買物.comが現在、抗体検索サイトで運用しているのはまさにこのタイプの広告です。

収益モデルその2:コミッション (Pay Per Performance)

価格.comのウェブサイトから小売業者のウェブサイトにユーザが移動し、実際に製品を購入したときに料金が発生する仕組みです。ユーザが小売業者のウェブサイトに行くだけでなく、実際に購入したときにのみ料金が発生します。

平成21年3月期 第1四半期決算短信においては売上高は752百万円でした。

実際に売り上げの数字を見てもわかりますように、Pay Per Clickよりはこっちの方が広告主にとっては魅力的な広告スキームです。しかし日本のバイオの業界ではインターネット直販がまだほとんど行われていませんので、残念ながらまだこのシステムは使えません。

収益モデルその3:バナー広告などディスプレイ広告

価格.com創業時からの広告モデルです。

平成21年3月期 第1四半期決算短信においては売上高は552百万円でした。

こちらは仕組みは簡単なのですが、広告主にしてみれば効果が見えにくいという欠点があります。また実際に計測してみると、あまり効果がないように見えることも多々あります。売上高としては大きな数字になっていますが、価格.comが深く関係した価格.COM 賢者の買い物という本を読むと、実際にはこの広告システム単独ではそれほどうまくいかなかったようです。というのも、この広告を出していなくても、価格.comではどっちみち最安値の販売店をリストしてくれていたからです。

そこで価格.comがやったのは、広告を掲載してくれなかった小売店は、たとえ価格が最安値であっても、ときどき掲載をしなかったりすることだったそうです。逆に広告を掲載していれば、確実に掲載してあげるようにしていたとのことです。

こういうバナーが大きく効果を上げるためには、そもそものマーケティングプロジェクトが非常に魅力的である必要があります。価格.comでは「少数精鋭の営業要員で直接契約をとっている」とのことですが、そうやって絞った活動をしないとなかなかよい成果が出せないだろうと思います。

バイオの買物.comではまだこのタイプの広告は実施していませんが、検討中です。

収益モデルその4:マーケディングデータの提供

価格.comの集積される口コミ情報などをもとに、メーカーやシンクタンクに情報を提供するサービス。

平成21年3月期 第1四半期決算短信においては売上高は86百万円でした。

日本のバイオの業界ではシンクタンクなどによる情報はあるにはありますが、基本的には全く信用できません。その結果、メーカーはマーケティングのための情報が無くて困っています。そういう意味で、このようなマーケティングデータというのは日本のバイオ業界では重宝されるはずです。

バイオの買物.comでは、これを実施するための準備を行っています。

まとめ

商品マスター自体は、価格.com側が人海戦術で登録しているとのことであり驚きの事実である!

というのがありましたが、このような仕組みだとメーカーや小売業者がただ乗りできてしまい、うまく収益が上がらないのではないかと考えがちです。

価格.comの例は、実際にはそうではなく、むしろこっちの方が儲かることを示しています。もちろん最初に無償で情報を掲載していくという大きな初期投資が必要ですが、それがかえって参入障壁にもなり、永続的な利益の源泉になります。またその初期投資は金銭的なものではなく、人海戦術的なものなので、「がんばり」と「工夫」でなんとかできるところでもあります。

少なくともバイオの買物.comではそうと信じて、すべての製品を載せることにより、将来的にはBioCompareよりも良い製品比較サイトを作り上げたいと思っています。