売り上げ予想(売り上げ予算)は無駄だ

一般の企業で行われている売り上げ予想は相当にいい加減です。

現状分析よりも社内政治の方が幅を利かせています。会社の現状よりも社長の願望の方が強く反映されます。社長の願望に対して現場がどれだけ抵抗をするか、あるいは社長にゴマをするかで売り上げ予想や予算が決まっていきます。

これは別に社長や管理職が無能だということではなく、政治の方がしばしば現状よりも強いという世の中の仕組みによるところが大きいです。

私が経験した上述とほとんど同じことをまとめたブログがあったので紹介します。

Forecasting Can Be a Waste of Time

  • 社長は投資家向けにバラ色の売り上げ予想を見せたがります
  • そのためには、営業から上がってきた予想は無視されます
  • したがって、下から上がってきた予想を足し合わせ、経営陣と調整していくのは時間の無駄です

Why “Scientific Forecasting” Flops

  • 科学的に売り上げを予想する方法はありますが、これはたいてい無視されます
  • 科学的に売り上げ予想されると、営業は自分のノルマ(目標)を調整できなくなります(低いノルマを勝ち取ることができれば、ボーナスが弾みます)
  • 科学的に売り上げ予想されると、営業マネージャーはノルマを使って部下をコントロールすることができなくなります
  • 科学的に売り上げ予想されると、マーケティング部の活動の効果がないことがばれてしまいます
  • 製造部と経理部は長くて痛い経験より、営業部が少しでも関与した売り上げ予想は、全く信用に値しないと確信しています
  • 科学的に売り上げ予想されると、社長は投資家に対して好業績予想を示すことができなくなるのを恐れています

How to Fix Your Forecasting

  • 顧客視点で営業プロセスを見直しましょう
  • CRMで営業プロセスを管理しましょう
  • 売り上げ予想と営業のモチベーション管理は切り離しましょう
  • 正確だけど一見控えめな予想を出す人を罰するのではなく、賞賛しましょう

最後に

僕が目の当たりにした、売り上げ予想(目標)づくりの無駄

  • 二重目標:ある事業部で普通の目標と「チャレンジング目標」の二重設定しました。普通の目標を使って予算は作るし、営業のノルマを決めます。しかしこの目標は低いと社長に文句を言われてしまうので、事業部長は「チャレンジング目標」を設定してかわそうとしました。その「チャレンジング目標」は全く何にも使われませんでした
  • 過剰な時間投入:ある事業部では売り上げ目標作りだけのために何日も何日も投入していました。それも当事者を含めたミーティングをしながらではなく、数人で密室で。出てきた目標はもちろん納得性がありません。しかも、その予算をどうやって達成するかを議論する時間は完全になくなってしまいました。おかげで経費予算は単純に例年通りと自動的に決定されてしまいました。
  • 確信犯1:まだ実体のないビジネスにいきなり1億円の売り上げ目標を設定。ふたを開けてみると1円も売り上げはありません。日本の社長が本社の社長に渡すための予想で。売り上げが足りないという問題点を、数ヶ月でも先延ばしするための工作。
  • 確信犯2:事業部長が営業のノルマをこれ以上引き上げられなくなってしまったときの最後の手段です。営業部が関与していないビジネスの売り上げの水増し。このビジネスの顧客は自ら予算が昨年を下回ることを示唆しているに、対前年150%の売り上げ予想を提出しました。