理科離れって学生向けにいろいろやって解決するものなの?

自分のTwitterのTLがそういう方向に傾いているせいなのか分からないのですが、子供たちに理科に興味を持ってもらったり、あるいは社会人が理科を語り合ったりする場を作ったりする活動の話が割と多い気がしています。それも自然発生的にそうなっているのは構わないのですが、国策として国の税金で運営されているのが多いような印象で、心配です。

僕が大学に所属していた20年弱前はそんなことが全然なかったので、違和感があるのです。しかも僕が大学院を卒業することは大学院大学構想等でとにかく次々と博士を量産するんだという流れがあって、そして10年ぐらい経つとその博士たちがつくべきアカデミアのポストもなく、また企業も採用には積極的ではないなどいろいろありました。今の博士の就職難問題の始まりです。僕らの世代、そしてその次の世代の理系は、かなりひどい国策の犠牲になっていると思います。

だから理科離れの問題を解決するために、何も知らない学生や若者に対して何やら人工的に理系に誘導するのは、ハッキリ言って大きな勘違いだし、無責任だと思うのです。

僕の勉強不足であればいいのですが。

国家レベルで理科離れの対策をいろいろやりつつ、同時に博士のキャリア支援をやっているのって変じゃないですか?タバコを売りながら抗ガン剤を売っているJTとやっていること、似ていませんか?自分がやってしまった悪行に対する反省がないどころか、循環を作ってしまっているという意味で。

そもそも昔の日本ってそんなに理系の国だったんですか?技術の国なんですか?日本の年寄りはそんなに理科が好きなんですか?僕の周りを見る限りではとてもそう感じないんですけどね。よっぽどアメリカの方が普通のニューズ番組で科学の話をしたりするし、大人も機械好きだし、文系就職をしている人を含めて理科好きな気がします。

少なくとも今の日本は構造的に、システマティックに文系が好まれるようになっていると思います。それは大部分の企業の経営陣に理科を理解している人が少ないこともそうですし、なぜかネット系ベンチャーがやたらと営業ばっかりだったりするという話を聞いてもそう思います。朝のニュース番組で占いなんかやっているのを見てもそう思います。

「日本は資源がないから理系で物作りをするしかない」という昔のプロパガンダはゼロから考え直して、もうちょっと日本の社会の本当の姿を冷静に見て、そして子供たちに変な誘導を仕掛けるのは止めてもらいたいです。本来、子供たちは身の回りのリアルな社会を理解しながら自分の将来を考えれば良いのです。宇宙飛行士の話とか、税金をたくさんかけて社会の現実とは違うものを一生懸命見せても、子供たちは判断を誤りやすくなるだけだと思うのです。それともどこかで金融を子供たちに教えて、バランスを取ろうと考えている人たちはいますか?