競合が出てくると、自分にもプラス (BlackBerryの売上倍増)

日本以外の先進国に行くとBlackBerryという携帯電話があります。会社のメールやスケジュール管理ソフトと直接連動する携帯電話で、一般にスマートフォンと呼ばれる種類の製品です。日本では最近ようやくDoCoMoが売り始めていますが、まだ全然浸透していません。

このBlackBerryを販売しているResearch In Motion社(R.I.M.)の第4四半期の売上と利益が前年比で倍増したというニュースです。

競合のiPhoneが話題をさらっていて、Windows Mobileを超えていきなりアメリカ スマートフォン市場の27%を奪ったにも関わらず、どうしてBlackBerryがこんなに売れているのか。Cannaccord Adamsのアナリスト、Peter MisekはiPhoneが投入されたことによってスマートフォン市場が脚光を浴びたと考えているようです。「『BlackBerryとかiPhoneがあるんだったら、Razr(大人気の超薄型携帯)を買うことは無いな』と思う人が増え始めています。R.I.M.にとってはiPhoneが一番大きく貢献したのではないだろうか」

まだ利用者が比較的少ない新しい製品のマーケットでは、競合企業が出てくることによってマーケット全体が活性化して、パイが拡大することはよくあります。初期段階のマーケットの顧客は非常に限られたニッチ顧客で、特別なニーズがあったり、もしくはマニアだったりすることがほとんどです。BlackBerryは大企業ユーザには広く浸透していましたが、小さい企業やプライベートユースではほとんど顧客を集められていなかったと思われます。

Appleという有名大企業がスマートフォン市場に参入することによって、小さい企業やプライベートユースでのスマートフォン利用が急拡大したと考えられます。そして何らかの理由でiPhoneを選択できなかった多くの顧客がBlackBerryに流れたと考えられます。

さて話をライフサイエンスに戻しますと、インターネットを利用したマーケティングや広告宣伝というのはまだ非常に寂しい状態です。ちまたではインターネット広告が雑誌を抜いたなどと話題になっているのですが、日本のライフサイエンスでは全然そんな状態にありません。Nature Japanのウェブサイトに行ってもメーカーの広告はほとんどありませんし、羊土社もそうです。いずれもバナー広告をかなり低料金で募集しているのですが、メーカー広告が載っていることなんて滅多に無いので、気づいていない人がほとんどだと思います。

ライフサイエンスでのインターネットマーケティングを普及させ、ビジネスにしようという会社は少しずつ現れています。バイオ・コンシェルジェバイオインパクトバイオ百科などです。でもまだまだ活気が出てきていません。メーカーのマーケティング担当をしていた時の僕の感覚からいうと、ライフサイエンスでのインターネットマーケティングはまだまだ実験的なものです。僕も広告掲載などをお願いしましたが、実際の効果を期待していたというよりは、こういう会社にはがんばってもらいたいという応援の気持ちが大部分です。

多くの会社が参入してきて活気が出てくればどんどんパイが広がっていくと思いますので、どんどん参入してほしいものです。僕の「バイオの買物.com」もその一つになっていくと思いますが。