GizmodoのGalaxy Tab Review

GizmodoのSamsung Galaxy Tab Reviewが出ていました。かなり辛口です。

“Samsung Galaxy Tab Review: A Pocketable Train Wreck”

Samsungの技術力や製品企画力がどうのこうのではなく、そもそも7インチのタブレットは意味があるのかという観点での議論が多いです。

If you take iPhone apps and simply scale them up for the iPad, most of them don’t feel right. If you take Android apps and scale them up for the Tab, the majority of them—Twitter, Facebook, Angry Birds—work perfectly. (Except for when they don’t, like The Weather Channel.) That’s because the Galaxy Tab is small enough that apps simply blown up a little bit still fundamentally work. Which means, conversely, that there’s almost no added benefit to using the Tab over a phone. It’s not big enough. Web browsing doesn’t have greater fidelity. I don’t get more out of Twitter. A magazine app would be cramped.

現時点ではスマートフォン用のアプリを拡大表示したものしかありません。でもスクリーンが小さい分、拡大率も小さく、結果としてあまり問題がありません。議論を裏返すとスマートフォンを使うのと比べると、Galaxy Tabを使うメリットはほとんどないという結論です。

In other words, you get the worst of a phone’s input problems—amplified.

文字入力に関してはスマートフォンの入力のしにくさをそのまま引き継いでいるということです。しかも一段と悪くなっているとまで言っています。

The browser is miserable, at least when Flash is enabled. It goes catatonic, scrolling is laggy, and it can get laughably bad.

Flashをオンにしている状態では、ブラウザは惨めそのものだと言っています。技術的に言えばFlashは迷惑なんですね。マーケティング的にはiPadとの差別化のために含めたくなるのでしょう。

Typically, the point of a compromise is to bring together the best of both sides. The Tab is like a compromise’s evil twin, merging the worst of a tablet and the worst of a phone. It has all of the input problems of a tablet, with almost none of the consumption benefits.

スマートフォントとタブレットの妥協点を探った製品ゆえに、問題が噴出しているという結論です。

ただし、妥協点を探った中間的な製品が難しいというのは、現実社会でマーケティングを見つめて来た人には当然分かる話です。たぶん最初から「妥協」狙ったのではなく、以下のように製品企画の議論は進んだと思います。

  1. iPadと対抗するタブレットを作ろう
  2. まずは10インチを検討してみよう。狙いとしては、iPadより多機能で、そして価格が安いものを作りたい。
  3. 実際に製造コストを推定したら、すごく高くなってしまった。これじゃ話にならない。(シャープガラパゴス10.8インチモデルの価格が今月中に発表されると思いますので、そのときにApple以外が10インチを作るとどれぐらい高いのかが分かるかもしれません)
  4. 10インチのタブレットだとアプリを専用に開発しないといけなさそうだ。サードパーティーも10インチ用のアプリを開発してくれないと。でもGoogleですらまだタブレット用のOSを用意していない。10インチタブレット用のサードパーティーアプリはまず期待できなさそうだ。
  5. 7インチならなんとか価格的にすり合うし、Androidスマートフォンのアプリを拡大しても無様にはならない。よし7インチでいこう。
  6. マーケティング的には苦しいけど、これしか作れないのでやるしかない。

要はSamsungだってバカじゃないし、マーケティング部隊はすごいという話なので、市場からかけ離れた間抜けな発想はしないはずです。それでも7インチという中途半端な製品を作ることになったのは、iPadの価格設定が安すぎたこととGoogleの準備ができていなかったということで、Samsungには他に選択肢が残されていなかったからだと思います。

持ち運びがしやすいというメリットを最初から積極的に考えていた訳ではないと思うのです。

Samsungの人、気の毒….

「中間」カテゴリーの危うさ:Android 7インチタブレットの競合は本当にiPad。それともスマートフォン?

ようやくiPadに対応し得るタブレットとしてSamsung Galaxy Tabが注目されていますが、評論家の意見を読んでいるとなんだか論調がぶれているような気がします。

要は、Galaxy TabはiPadの競合なのか、それとも新しいカテゴリーなのか。あるいはスマートフォンと競合するのか。

New York TimesのDavid Pogue

But the Galaxy doesn’t feel like a cramped iPad. It feels like an extra-spacious Android phone.

WiredのChristopher Null

The Tab requires some retraining in the way you use a mobile device — it’s somewhere between a phone and a regular tablet — but once you get it, it’s a pleasure to use. The Tab ultimately reveals itself not as a competitor to the iPad but as a new class of mobile devices: a minitablet that is designed to go everywhere you do.

Read More http://www.wired.com/reviews/2010/11/galaxy_tab/#ixzz14zdHpWy9

「ヘー、新しいカテゴリーなの」って聞くと聞こえはいいのですが、問題はそんな新しいカテゴリーにニーズがあるのかないのかです。

Steve Jobs氏の大失敗作、G4 Cubeを思い出してみるといいと思います。Steve Jobs氏がAppleに戻ったとき、あまりにも製品ポートフォリオが訳が分からなかったのでばさっとシンプルにしました。Consumer <-> Pro, Desktop <-> Portableの軸で割って、4つのカテゴリーに区切ったのです。(YouTube Macworld NY 1999 09:30頃)

apple mac portfolio.png

なのに翌年にSteve Jobs氏は中途半端な製品を発表してしまいます。それがG4 Cubeです。

G4 cube in portfolio.png

PowerMacとiMacの良さを兼ね備えた製品というのが売りです。

Cube = Power Mac + iMac.png

でも売れなかったので、発表から1年半で販売中止になりました。

G4 Cube販売中止のプレスリリースがこれです。中間的なマーケットセグメントには熱狂的な顧客がいなかった訳ではないのですが、いかんせんマーケットサイズが小さすぎたという主旨です。

Apple® today announced that it will suspend production of the Power Mac™ G4 Cube indefinitely. The company said there is a small chance it will reintroduce an upgraded model of the unique computer in the future, but that there are no plans to do so at this time.

“Cube owners love their Cubes, but most customers decided to buy our powerful Power Mac G4 minitowers instead,” said Philip Schiller, Apple’s vice president of Worldwide Product Marketing.

The Power Mac G4 Cube, at less than one fourth the size of most PCs, represented an entirely new class of computer delivering high performance in an eight-inch cube suspended in a stunning crystal-clear enclosure.

G4 Cubeの教訓 : 新しい「中間」カテゴリーというのは危険信号

G4 Cubeの教訓は何か。それは非常に売上げが好調な2つの製品カテゴリーがあるからと言っても、その真ん中にも大きなマーケットニーズがあると思ってはいけないということだと思います。

むしろ好調な2つの製品カテゴリーに挟まれていると、顧客はどちらから一方に吸い寄せられてしまい、真ん中のセグメントはサイズが小さくなると思います。

そのとき、中途半端な製品のスペックを上げる改良を今更加える訳にもいきません。そこで結局は利益を犠牲にしてでも価格を下げ、下の方のカテゴリーの顧客に売り込むことになります。G4 Cubeもそうでした。

僕がいたバイオ業界の話になりますが、前社の新しいリアルタイムPCR装置がそうでした。ABIのフラグシップモデルを狙う訳でもなく(勝つのに必要なサポート体勢がありませんでした)、Takaraなどの安いモデルを狙う訳でもなく、真ん中のカテゴリーを目指すのが狙いだったのです。しかしふたを開けてみると中間のマーケットセグメントはわずかなサイズで、大部分の商談はTakaraとの競合になってしまい、価格をがんがん下げることになってしまいました。それはそれはもう社長まで値下げの号令を出す、本当にびっくりするような値下げの仕方でした。

新しいカテゴリーは端っこに作られる

Appleの話ばかりで恐縮ですが、Appleが新しく生み出した製品カテゴリーを思い出してみるといいと思います。成功したもので「中間」は一つもありません。

  1. Macintosh : 全く新しいユーザインタフェースを搭載した、画期的なパソコンでした。価格はべらぼうに高いものでした。
  2. iPod : ポケットの中に1,000曲。当時のMP3プレイヤーは小さなフラッシュメモリかCDにデータを焼き込んでいました。ハードディスクにデータを書き込むことによってトップスペックの1,000曲を実現し、しかもFirewireによって高速な書き込みも実現していました。
  3. iPhone : それまでのどのスマートフォンでも搭載していなかったタッチUIとJavascriptを含めたフルブラウザを兼ね備え、メールでもマーケットリーダーのBlackberryに引けを取りませんでした(Exchange互換だけは遅れましたが)。

Apple以外で言えば

  1. ネットブック : 圧倒的に安い価格でパソコンを提供。
  2. ウィンドウズパソコン : MacintoshのUIの素晴らしさを圧倒的に安い価格で提供。
  3. ソニーの薄型バイオノートブック : 当時としてはダントツの薄さでした。
  4. 電子辞書 : 紙の辞書よりは圧倒的に軽く、調べやすい。パソコンよりも軽いし、起動が速いし、安いし等々、圧倒的に便利。

成功する新しいカテゴリーは、基本的に既存カテゴリーの上位か下位のどちらかにしか生まれません。中間はうまくいかないのです。

Galaxy Tabはどうなる?

その流れが今回も当てはまるのならば、Galaxy Tabの運命は割とはっきりしています。

  1. まず売れません。どうして売れないかというと、持ち運びやすさを重視する人はGalaxy SもしくはiPhoneを買い、パソコンを代替するような使い方をする人はiPadを買うからです。あるいは片手で持てるeBook Readerが欲しい人は遥かに安価なKindleを買うでしょう。Galaxy Tabは中間的な製品としては秀逸です。しかし中間的な(中途半端な)マーケットセグメントのサイズは小さいのが一般的です。
  2. 仕方なくSamsungはGalaxy Tabの価格を下げます。今でも高すぎると言われているぐらいですから、失敗の原因を当然価格に求めるでしょう。あるいはキャリアとバンドリングして、なんとか見かけだけでも値下げします。そしてどれぐらい値下げが必要かというと、スマートフォンの購入を考えている人やKindleの購入を検討している人が立ち止まって考えるレベルまでの値下げ幅です。相当な値下げが必要です。
  3. Appleの場合はG4 Cubeを売らなければならない理由がなく、iMacとPowerMacで十分だったのですぐに撤退しました。Samsungが赤字すれすれでもGalaxy Tabを売り続けるか、それともGalaxy Sなどのスマートフォンに集中するかははっきり分かりません。多分逃げずにがんばって売り続けると思います。
  4. それでも最後は何らかの形で諦めるしかありません。それがどのような形になるかはちょっと予想がつきません。

まともにiPadに勝負に挑むのならば、中間を狙うのではなく、上か下かを狙うしかありません。

上を狙うというのは圧倒的な付加価値を付けるということです。カメラ程度では厳しいでしょう(近いうちに発表されるiPad 2にはついてくるでしょうし)。Flashでもだめです(というかそもそも実現不可能みたいだし)。

いまのところはキラーアプリとしてMicrosoft Officeが動くこととかしかないと思うのですが、Android用にMicrosoftがOfficeを移植する可能性はゼロに等しいでしょう。Android用のOpenOfficeみたいなやつはありますが、それが仮にMS Officeとの互換性が100%であったとしても、Microsoft公認のOfficeがあることに比べれば末端顧客へのインパクトは全然足りません。ですからMicrosoftがタブレット用のWindowsを開発するまでは、上から狙うのは無理そうです。GoogleもAndroid限定のキラーアプリを開発して上から狙えるようにするよりは、iPadでも使えるようなウェブアプリを作って、なるべく多くの人に使ってもらうのが全社戦略にマッチするはずです。

下を狙うのであれば価格を圧倒的に安くすることです。しかしMacintoshの時と異なり、Appleは積極的な価格設定と厳密な製造コストのコントロールをしています。まず圧倒的な差をつけるのは常識的には無理です。

10ヶ月前にも言いましたが(” iPadのこわさは、他のどの会社も真似できないものを作ったこと” )、iPadの独走はしばらく続きそうです。

Android TabletのFlashが使い物になるかどうか微妙な件

著名なテクノロジー評論家のWalt Mossberg (Wall Street Journal)とDavid Pogue (New York Times)のSamsung Galaxy Tabの評価が出そろいました。

Walt Mossbergが
Samsung’s Galaxy Tab Is iPad’s First Real Rival

David Pogueが
It’s a Tablet. It’s Gorgeous. It’s Costly.

どっちもFlashについては評価が低いです。

Walt Mossberg;

I found the Web browser to be a bit jerky in zooming into text and scrolling through long pages. I tested several Adobe Flash videos and websites written in Flash. Sometimes they played and sometimes they didn’t. In all cases, they slowed the browser down. On one site written in Flash, I got a warning saying I might want to “abort” lest the computer become “unresponsive.” In another case, the Tab crashed. So I conclude that while the Tab does play Flash, it needs work on that score.

David Pogue;

Because the Galaxy runs Android 2.2, it can also play Flash videos online (touché, iPad!). Or at least it’s supposed to. After some delay, I got Flash movie trailers and CNet videos to play, but at ESPN.com, the Play Video button just stared at me sullenly. (My Samsung rep says they play fine for him.)

Adobeとしては最後のチャンスだったと思うのですが、しくじってしまったようです。

そしてGoogleはFlashを搭載することによってiPad/iPhoneとの差別化を狙ったのでしょうが、却って悪い印象を与える可能性がありますね。サポートも大変です。

アメリカでもQR Codeが流行りだしているという話

最近アメリカに行っていないのでよくわかりませんが、どうやら日本に数年遅れて(だと思うのですが)QRコードが流行りだしたそうです。

ということでiPhoneでQRコードを読むためのアプリの紹介が TheAppleBlog にありました。

5 QR Code Readers for iPhone

とりあえず紹介だけ。

New York Times : Samsung Galaxy Tabは素晴らしいけど高すぎる

ユーモアたっぷりに最新のガジェットを素人にも分かりやすく紹介してくれるNew York TimesのDavid Pogueの記事。

“It’s a Tablet. It’s Gorgeous. It’s Costly.”

このトピックについてはiPadについて論じた一連のブログ記事で紹介していますので、それとの関連でいくつか引用します。

But the Galaxy doesn’t feel like a cramped iPad. It feels like an extra-spacious Android phone.

ということはAndroidの7インチタブレットはiPadと競合するのではなく、Galaxy SなどのAndroidスマートフォントと競合するってことなのかな?

そもそもどうして各メーカーが7インチタブレットを作っているかを考えると、10インチを作って真っ正面からiPadとガチンコ勝負をすると、ソフト的にも価格的にももっとぼろぼろに負けてしまうからではないでしょうか。

Because the Galaxy runs Android 2.2, it can also play Flash videos online (touché, iPad!). Or at least it’s supposed to. After some delay, I got Flash movie trailers and CNet videos to play, but at ESPN.com, the Play Video button just stared at me sullenly. (My Samsung rep says they play fine for him.)

まぁAdobeがどんなにがんばったって、Flashは終わっていますよね。

Another problem: most of the 100,000 apps on the Android store are designed for a phone-size screen, not a tablet. The Galaxy either blows them up, at the expense of clarity, or lets them float in the center of the larger screen with a Texas-size black border.

This problem, of course, was familiar to early iPad adopters: iPhone apps ran on the iPad, but couldn’t exploit the larger screen. But Apple encouraged programmers to come up with iPad-specific versions, and released a software-writing kit to help them along. Google hasn’t done that yet, so it may be awhile before 7-inch Android apps become the norm.

Googleとしてはまず7-inchタブレット用のAndroidを作らなければならないのですが、10-inchを無視するのも大きなギャンブルになります。ということはスマートフォン用、7-inch用、10-inch用のAndroid OSをGoogleが開発し、そしてアプリ開発者も同じように3つのバージョンのアプリを開発するのかって?それはちょっと考え難いですよね。

Googleとしては、現時点で7-inchタブレットにコミットできないのだと思います。10-inchも考えておかないといけませんので。

The biggest drawback of the Galaxy, though, may be its price: $600. You could buy two netbooks for that money, or four Kindles —or one 16-gigabyte iPad, with its much larger screen, aluminum body and much better battery life. (The iPad gets 10 hours on a charge; the Galaxy, about 6 hours.)

品質の有意性が明白ではないもの関わらず、トップブランドよりも明らかに高い価格で新規市場に参入するなんて、よほどのことがない限りうまくいくはずがないですよね。常識的にはあり得ない。

なんでそうなってしまうのか、それはiPadについて論じた一連のブログ記事でも紹介しています。iPadが発売された2010年1月末時点で、競合が同様の製品を作るのに何年もかかるだろうというのは明白でした。

しかもiPadの発表からすでに10ヶ月近く経ちますので、もう数ヶ月もすればiPadの新しいバージョンが発表されるのは間違いありません。1年前に僕が危惧した通りですが、ハッキリ言って今の時点では勝負になっていません。

理科離れって学生向けにいろいろやって解決するものなの?

自分のTwitterのTLがそういう方向に傾いているせいなのか分からないのですが、子供たちに理科に興味を持ってもらったり、あるいは社会人が理科を語り合ったりする場を作ったりする活動の話が割と多い気がしています。それも自然発生的にそうなっているのは構わないのですが、国策として国の税金で運営されているのが多いような印象で、心配です。

僕が大学に所属していた20年弱前はそんなことが全然なかったので、違和感があるのです。しかも僕が大学院を卒業することは大学院大学構想等でとにかく次々と博士を量産するんだという流れがあって、そして10年ぐらい経つとその博士たちがつくべきアカデミアのポストもなく、また企業も採用には積極的ではないなどいろいろありました。今の博士の就職難問題の始まりです。僕らの世代、そしてその次の世代の理系は、かなりひどい国策の犠牲になっていると思います。

だから理科離れの問題を解決するために、何も知らない学生や若者に対して何やら人工的に理系に誘導するのは、ハッキリ言って大きな勘違いだし、無責任だと思うのです。

僕の勉強不足であればいいのですが。

国家レベルで理科離れの対策をいろいろやりつつ、同時に博士のキャリア支援をやっているのって変じゃないですか?タバコを売りながら抗ガン剤を売っているJTとやっていること、似ていませんか?自分がやってしまった悪行に対する反省がないどころか、循環を作ってしまっているという意味で。

そもそも昔の日本ってそんなに理系の国だったんですか?技術の国なんですか?日本の年寄りはそんなに理科が好きなんですか?僕の周りを見る限りではとてもそう感じないんですけどね。よっぽどアメリカの方が普通のニューズ番組で科学の話をしたりするし、大人も機械好きだし、文系就職をしている人を含めて理科好きな気がします。

少なくとも今の日本は構造的に、システマティックに文系が好まれるようになっていると思います。それは大部分の企業の経営陣に理科を理解している人が少ないこともそうですし、なぜかネット系ベンチャーがやたらと営業ばっかりだったりするという話を聞いてもそう思います。朝のニュース番組で占いなんかやっているのを見てもそう思います。

「日本は資源がないから理系で物作りをするしかない」という昔のプロパガンダはゼロから考え直して、もうちょっと日本の社会の本当の姿を冷静に見て、そして子供たちに変な誘導を仕掛けるのは止めてもらいたいです。本来、子供たちは身の回りのリアルな社会を理解しながら自分の将来を考えれば良いのです。宇宙飛行士の話とか、税金をたくさんかけて社会の現実とは違うものを一生懸命見せても、子供たちは判断を誤りやすくなるだけだと思うのです。それともどこかで金融を子供たちに教えて、バランスを取ろうと考えている人たちはいますか?

Appleの価格競争力の優位性

Appleの価格競争力がすごいことに関する解説がJohn Gruberのブログ、Daring Fireballにありました。

“Apple’s Pricing Advantage”

このブログの中で僕がずっと言ってきたことではありますし、Steve Jobs氏本人も解説しているぐらいではあるのですが、Samsungですら高品質で安価なAndroidタブレットが作れないのがはっきりしてきたということのようです。(123456789

この記事の中でJohn Gruberはパソコン市場とiPod/iPad市場の違いについて述べています。

  1. パソコン市場ではAppleの製品は割高感があるのに、iPod/iPad市場だと価格が安くなるのはなぜか。
  2. 世界で一番Flashメモリを買っていて、メーカーから安く買えることが大きな原因でしょう。
  3. パソコン市場ではひどいデザインとか低品質のパーツを使ってもパソコンが売れてしまうが、iPod/iPad市場ではAppleがスタンダードになってしまっていて、まともな競合はこのスタンダードを目指さなければなりません。そのため安いパーツでごまかすことが出来ません。

僕は3番目の視点には気付いていなかったのですが、確かにそうかもしれません。

こう考えてみると、“Back To The Mac”の戦略的意義がすごく大きいことがわかります。

つまりAppleとしては、パソコン市場をiPod/iPad市場に近いものに誘導し、変質させることができれば、パソコンの価格競争力においてもAppleが圧倒的に優位に立てる可能性があります。

一番分かりやすいのはMacBook Airでハードディスクを排して、Flashメモリ(SSD)オンリーにする戦略です。パソコン用の保存領域としてFlashメモリがスタンダードになれば、Appleのパソコンは競合他社と比較して相対的に安くパソコンが作れるようになります。

いずれFlashメモリが標準になるのは必然で、時間の問題でしかないのですが、そのスピードを加速させることによってAppleは他社に先んじて価格競争力を身につけようとしているのではないでしょうか。

アナリストからはMacBook AirとiPadがカニバライズするのではないかという心配があったのに対して、Apple自身は全く気にしてないようです。よくよく考えてみるとAppleにとって大切なのはそういうことではなく、如何にマーケットをFlashメモリに切り替えさせ、自分たちの強みを最大化するかかも知れません。そういう意味ではiPadでもMacBook Airでも何でもいいから、一刻も早くFlashメモリをスタンダードにしたいのかもしれません。

そんな気がします。

Verizon WirelessのiPad CM

Verizon WirelessのiPad CMです。John Gruberより。

  1. ルータを別途起動しないといけないけど簡単だよ
  2. ネットワークスピード速いよ
  3. 都会から離れたところでもちゃんと電波が届くよ
  4. しょぼいネットワークから解放された気分だよ

というのがよく表現された良いCMだと思いました。NT&Tのネットワークとの差別化ポイントがよく伝わる。

ダースベーダーを使ってGalaxy Sのスーパー有機ELディスプレイのことをPRしているドコモよりよっぽど分かりやすい。

Safari 5のClickToFlash拡張を使ってAdobe Flashを無くす

Daring FireballでJohn Gruber氏が“Going Flash-Free on Mac OS X, and How to Cheat When You Need It”という記事を書いて、Adobe Flashを使わないで済む方法を解説していたので、僕もやってみました。

WebKit Nightlyを主に使っていることもあると思うのですが、Safariが落ちることが割と多いし、また初代MacBook Proのファンが動くことがちょっと多い気がしていたので、Flashを使わないで済む方法はないかなと以前から思っていました。

しかし頻繁に使うGoogle Analyticsのグラフは主にFlashなので、これをどうするかがいつも悩みのタネ。それで今までFlashを使い続けていました。

使ってみたのはMarc Hoyois氏のClickToFlash Safari extensionClickToFlashのプラグインもあります(というかこっちの方がオリジナル)。

ClickToFlashのプラグインのサイトで紹介されている機能は;

  • 悪しきAdobe Flashをブロックする
  • 必要ならクリック一つでFlashをロードできる
  • YouTubeの画質がQuickTimeになるので、画質が高くなる
  • ホワイトリストにより、特定のウェブサイトではFlashを許可できる

となっています。

使い始めたばかりなので詳細は分かりませんが、Extension版もこの機能は含まれています。

この機能拡張を入れたときのAsahi.com。左右のFlash広告がしっかりブロックできています。
asahi com.png

YouTubeはこんな感じ。動画の画質比べに慣れていないので、何とも言えませんが、まぁいいんじゃないかなという思いです。

H.264バージョン(Flashを使わないとき)
youtube.png

Flashバージョン
youtube flash.png

Google Analyticsもホワイトリストを使うことによって、ちゃんとFlashのグラフが描かれています。
blog analytics.png

あとはしばらく使って、WebKitのクラッシュが減ったりファンの回転が減ったりするかどうかです。でもAsahi.comの広告がブロックされただけで得した気分がしています。

Puff the Magic Dragonでぼろぼろ泣いてしまった…

アップデート
このブログの中でも紹介していますが、YouTubeのこのビデオのコメントを見ていると、僕と同じようにぼろぼろ泣いてしまう同世代の人が多いみたいです。なんだかとてもうれしいです。
あと、少しだけだけど日本語でも歌ってくれていますね

Puff the Magic Dragonというすごく有名なフォークソング。僕が子供の頃にロンドンに住んでいたとき、よく聞きました。とても優しくてきれいで、大きくなってからも何かつらいことがあったときに、よく口ずさんでいました。

そして今、3歳の娘に英語のDVDなどを見せているのですが、ちょうどPuff the Magic Dragonの歌がありました。「お父さんはこの歌がとても好きなんだよ」って言ったら娘もとても気に入ってくれました。そしてときどき「あの恐竜の歌を歌って」って言いよってくるので、1歳の娘も一緒に膝にのせて歌っています。

これだけでも涙が出るほどうれしいんだけど…

そして今日は電車に乗っている時間を使って、歌詞を暗記してみました。リフレインのところしか覚えていなかったので。そうしたらなんだか訳が分からないのですが、涙が込み上げてきちゃって….

昔ロンドンで苦労した頃の記憶なのか、それとも単純に曲も歌詞も美しすぎるのか….

歌詞は英語が例えばここにあります。日本でどのように紹介されているのか、僕はよく知りませんが、例えば和訳したものがここにありました。

家に帰ってYou Tubeで聞いたら、男性(Peter Yarrow)の歌声が僕が記憶していたよりもさらに美しくて、とにかく純粋で、またまた感動。

そしてYou Tubeの別のバージョンに書き込まれていたgordonAfranksのコメント、

Am I the only stupid father that has tears in his eyes when he hears this song .

“FATHERS live for ever but no so little boys”

All too soon they grow up, leave home and the fun and games you played with had are gone for ever. They move on but you are left behind thinking of the wonderful few years you had together. And with daughters.

For those fathers out there with small children – treasure your times with them. Puff was a parent!

Puffは小さい子を持った親だったんだって….

もうぼろぼろ泣いてしまいました。