ABI 2008 第3四半期(1月-3月) 業績報告

Applied Biosystemの2008年第3四半期(2008年1月-3月)の業績が報告されましたので、簡単に紹介します。詳しくはNews Releaseをご覧ください。

  • 売上は$552.5 million (569億円)。これは2007年の$529.9 million (549億円)と比べて4%の成長。ただしドル安によるポジティブな影響も4%であったので、現地通貨でみればほぼフラットだと思われます。
  • リアルタイムPCRが好調 (10%成長、$200.9 million)、DNAシークエンスはまぁまぁ (4%成長、146.4 million)、そしてマススペックは苦しかった (1%成長、128.5 million)とのこと。(英語がかなりぼやけた表現になっています)。単純PCRやDNA合成関連は意外と好調 (6%成長、49.5 million)
  • 営業利益は$102.5 million (売上比18.6%、106億円)でこれは前年の$91.2 million (売上比17.2%、94億円)と比較して12.3%増加。
  • 機器の売り上げは$214.4 millionで1%の減少、試薬の売上は$237.3 millionで7%の増加。サービスやサポート、ロイヤルティーなどで$100.9 millionと8%の増加。
  • 地域ごとの売上は、USでは4%の減少 ($217.2 million)、ヨーロッパで7% (ただし為替の影響で+6%、$196.0 million)、日本で7%の増加 (ただし為替の影響で+10%、$62.2 million)、その他のアジアパシフィックで24%の増加 (ただし為替の影響で+4%、$49.3 million)
  • 粗利は総売上の56.9%で、これは前年の56.4%と比較して微増。主に為替の影響による。
  • 営業,マーケティングや総務的な費用が総売上の28.9%で、これは前年の28.3%と比べて若干上昇。
  • R&Dは$48.6 millionで総売上の8.8%。前年の$54.4 million、総売上比10.3%と比べて減少。主にUS防衛省とのプロジェクトの打ち切りによる減少。

感想

上記の数字から計算し、日本での円建ての売上は-3%程度の減少と予測されます。

アジアパシフィックの成長は凄まじく、来年にはアジアパシフィック全体の売上が日本を追い抜くでしょう(他社では既に抜かれてしまっているケースも多い)。外資系中心のバイオ業界では、いままでも日本の研究者の意見はなかなか製品開発に反映されませんでしたが、日本市場の相対的重要性が低下することにより、この傾向が強まる可能性があります。日本としては、今後、単なる売上以上の存在感を世界に示していかないといけないでしょう。

またこれだけリアルタイムPCR市場の競争が激しくなり、一見成熟してきたように見えても、それでもリアルタイムPCRで10%の成長をしているというのはさすがです。