Gmailの9年を振り返って、Google型のイノベーションの特徴を考える

Gmail Infographic GMailが9周年を迎えたということで、その軌跡を振り返ったポストがありました。

Gmail: 9 years and counting

以前に私はこのブログで「AppleとGoogle, Amazonのイノベーションのおさらい」と題した記事を書きました。その中で最初のGoogle検索を除けば、以後のGoogleのイノベーションは『「十分」なものを無償化するというイノベーション』ばかりであると述べています。

つまりアイデアは古いものを使い、新しさは無料だということ。ほとんどそれだけ。

ここでは本当にそうなのかどうかをInfographicを眺めて検証します。ざっと見たところ、GMailの進化は以下のポイントに要約されます;

  1. 「無料のものとしては…」という改善。
  2. カレンダー、チャット、ビデオチャットなど、他のサービスのバンドリング。
  3. 「Webベースとしては…」という改善。デスクトップアプリケーションでは当たり前の機能をWebで実現する改善です。

技術的には難しいものはもちろんありますし、ビジネスモデル的には新しい面があります。しかしアイデア的にはこれといったものがありません。

「有償なもの」「他の既存のサービス」「デスクトップアプリで実現されている機能」との単純な比較からインスピレーションが得られるものばかりです。

以前におさらいしたとおり、GMailもまた『「十分」なものを無償化するというイノベーション』でした。こういうイノベーションは世の中にとってはあまりありがたくないんですよね。Clayton Christensen氏の言葉で言うと、これらは効率化イノベーション (Efficiency innovations)。経済を縮小させるイノベーションです。