Nexus 7が今までどれぐらい売れたのかを再確認する

7月24日のGoogle Press Eventで、新型のNexus 7が発表され、その中で以前のモデルがどれだけ売れたかについて紹介されていました。

それを少し検証してみようと思います。まずはGoogle Press EventでのSundar Pichaiの言葉から。

  1. Global Annual Salesで2012年において、おおよそ110 millionのTabletが売れたというデータを紹介しています。
  2. Total Android Tablet Activationsが70 Millionとなったそうです(最新データ)。グラフを読むと、2012年末時点では50 million程度のActivationがあり、2011年末時点では13 million程度のActivationがあったことになります。すなわち2012年の間に行われたActivation数は37 million程度です。Google Nexus 7は2012年の7月に発売されていて、その時点ではので25 million程度。したがってGoogle Nexus 7が発売されてから現在までのActivation数は45 million程度です。
  3. Google Nexus 7は発売以来、Androidタブレットの10%強の販売シェア。
  4. 日本でNexus 7が一番売れた時期があったことが紹介していますが、これはおそらくBCNランキングのデータで、BCNのデータはApple StoreもAmazonも大手電気店も含まないことを知っている日本人はそんなデータは信用できないことがわかっています。

GoogleはNexusの販売台数を一切公開しません。しかしNexusを製造しているAsusはTabletの販売台数を公開しています。そのデータをBenedict Evans氏が分析しています。そして得た結論は、2012年のNexus 7の販売台数は4.5mから4.6mの間で、4.8m以下としています。

同様にBenedict Evans氏はGoogleのスクリーンサイズシェアデータを分析して、Nexus 7のスクリーンサイズが全Androidの1%であることに着眼しています。そのことから[2013年の4月時点で、Nexus 7の使用台数は6.8m](http://ben-evans.com/benedictevans/2013/4/17/nexus-tablet-sales-not-many)であるとしています。

さて最初のSundar Pichai氏がNexus 7の販売台数に言及しているのは「Androidタブレットの10%強のシェア」というところです。Android Tablet全体の販売台数に関する言及は2012年7月以来の45 millionのactivationだけですので、単純に45 millionの10%を取ると2012年7月以来の販売台数は4.5 millionとなります。これはBenedict Evans氏の推測(2012年内で4.8m, 2013年4月で6.8m)を大幅に下回っています。

もしかすると「10%強のシェア」のとき、Sundar Pichai氏は「Androidタブレット」の範疇の中にAmazonのKindle Fireや中国で売られている安いTablet (Google Playに接続できない)を含めていたのかも知れません。そうしないと「10%強のシェア」というのはとても自慢できるような数字ではありません。

そこで北アメリカ限定のデータですが、Chitikaがタブレットのウェブ使用シェアのデータを公開していますので、これを確認します。ここではiPadが全体の84.3%となっていますので、仮にiPad以外のタブレットがすべてAndroidだとして15.7%がAndroidタブレット(Amazon Kindle Fireを含む)のウェブ使用シェアになります。それに対して、Google Nexusは1.2%の使用シェアですので、Google Nexus/Androidタブレット(+ Kindle Fire) = 1.2/15.7 = 7.6%となります。一方Amazonを外すと 1.2/(15.7 – 5.7) = 10.2%となります。この数字が世界の他の地域を代表することはないでしょうが、Sundar Pichai氏の言葉とぴったり合うのは興味深いです。

またIDCの推測によると、3Q12-1Q13でiPad, Amazon以外のタブレット(大部分はAndroid)は62.8 million売れたことになっています。Google Nexus 7がその10%となると6.3 millionになりますのでBenedict Evans氏の数字と合ってきます。

なおAppleは3Q12-1Q13に54 millionのiPadを売っています。Appleのデータは実際に四半期ごとに公開しているデータですので、推測する必要がありません。

まとめ

Nexus 7が2012年7月の発売以来に売れた台数はおそらく6-7millionの間と推測されますが、先日のGoogle Sundar Pichai氏が紹介したactivation数を見る限り、もっと少ない可能性もあります。

おそらくNexusシリーズの中で一番成功したのはNexus 7です。スマートフォンのGalaxy NexusもNexus 4も大して話題になりませんでした、ましてやNexus 10は…。それがこの程度というのはあんまり良い状態ではありません。

Sundar Pichai氏が「Androidタブレットの中で10%今日のシェアを獲得した」をどうして誇らしげに紹介したのか。本来なら隠したくなるような数字ではないか。そのあたりが気になります。